歴史と伝統のある大谷焼を時代に寄り添い変化させながら
10代目当主として元山窯を受け継ぐ

2023.01.18

美しいターコイズブルーや、しっとり大人のネイビーやマットグリーンなど印象的な色を操る田村栄一郎さん。
久しぶりに打合せを兼ねて徳島を訪ねてきました。

 

大谷焼元山窯 10代目当主 田村栄一郎

田村栄一郎さんは、徳島県は鳴門で240年以上続く大谷焼元山窯の10代目当主であり、
大谷焼を代表する人気の若手作家。
ミシュラン掲載店にて器を採用されるなど、世界中の料理人に愛用されています。

田村さんの手から生み出される作品は、伝統を守りながら現代の感性を取り入れて作陶されており、なんともモダンで新しく、でもしっかりと歴史を紡ぎ続ける品格がバランスよく混ざり合う美しさがあります。

 

徳島県鳴門市にある大谷焼の里

徳島空港から30分ほど。

大谷焼は元々大物の水甕や睡蓮鉢などがよく焼かれていたこともあり、道すがら店先に大きな甕が飾られた窯元のギャラリーがぽつぽつと。
焼き物の里としてはそう大きくなく、現在では6窯のみとのこと。

日本の自然には、美しい色がたくさん存在しているんだよ、と器を通じて自然の素晴らしさに気づかせてくれるかのよう。大谷焼 田村栄一郎/ターコイズブルー 28cm フラット 日本の自然には、美しい色がたくさん存在しているんだよ、と器を通じて自然の素晴らしさに気づかせてくれるかのよう。大谷焼 田村栄一郎/ターコイズブルー 28cm フラット

伝統的な大谷焼は、鉄分が多くざらりとした特徴で陶器らしい手ざわりが心地よいです。

田村さんはその大谷焼の魅力を大切にしながら、時代にあった“新しさ”を融合させます。

当店でも人気の、鳴門の海をイメージした吸い込まれるように鮮やかなターコイズブルーや、日本古来より伝わる藍色、マットな風合いがおしゃれな深緑など、品がありながらもセンスよく楽しい色彩を操ります。

一点ごとに表情が違うその作品たちに、強く惹きつけられます。

ギャラリーから徒歩2分の作業場 ギャラリーから徒歩2分の作業場

高度な技術で高台を削り出していきます。 高度な技術で高台を削り出していきます。

当店オリジナルの刻印 当店オリジナルの刻印

色の美しさもさることながら、やはり熟練の凄みを感じます。

繊細な手仕事から生み出される作品は、
テーブルが傷つきにくく、持ちやすいよう
裏面には高台をつけ、使う方が安心して使える設計になっています。

また、重さにも気を遣っており、重すぎず、軽すぎず、品のある絶妙なバランスです。

扱いやすく心地よいこれは、ぜひ一度手に取ってみてほしいと強く思います。

 

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高いクオリティで作品を生み出し続ける田村さん。
次回新作の打ち合わせもしてきました。

高さや深さ、アールの具合、色味の出し方など細かに話し合ってきました。

「使い勝手が良く、日常使いできるのに、盛るだけで簡単に料理がワンランクアップする」
そんなテーマでオリジナル制作をしていただいています。

次回新作がどんな器に仕上がるか。今からとっても楽しみです!
特別なオーダーもしてきましたので、ぜひ皆様ご期待ください。

 

そしていつも出荷作業や窓口業務など丁寧に対応くださるのが奥様の景子さん。
とっても笑顔の素敵な奥様でわたしは密かにファンなのです。
打ち合わせでもあっちの製法はどうか、ここはこうしたほうがモダンじゃないかなど
3人で相談して決めていきます。

 

十代の重みを感じる看板を携えるギャラリーの前で。田村さんと奥様の景子さん。仲良しなお二人に癒されます。 十代の重みを感じる看板を携えるギャラリーの前で。田村さんと奥様の景子さん。仲良しなお二人に癒されます。

最後に、寒い中外に出てきていただきパチリ。

とっても仲良しでチャーミングなお二人で
田村さんも奥様も、お互いの仕事をリスペクトしていて本当に憧れるご夫婦です。

新しいチャレンジが益々楽しみな大谷焼と田村さんの作品。
次こそは鳴門の海を見に夏に来たいと想いをはせつつ、
徳島ラーメンを食べ、鳴門の塩蔵わかめを買って徳島出張終了です。

 

→【作家紹介】001 大谷焼 田村栄一郎 vol.1を読む

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大谷焼元山窯 10代目当主 田村栄一郎

作陶歴
・2021年 四国経済産業局長表彰 奨励賞受賞
・日展 入選 2004年~2009年 6回(国立新美術館)
・日本新工芸展 日本新工芸賞(国立新美術館)
・日本新工芸奨励賞(国立新美術館)
・徳島県美術展 特選一席 特別賞 徳島県議会議長賞 2回 特選一席 特別賞 四国放送社長賞 第70回記念 特選1席 徳島市長賞 準特選3回(県郷土文化会館)
・長三賞 常滑陶芸展 入選(愛知県立美術館)
・田部美術館大賞 茶の湯の造形展 入選(松坂屋 上野店)
・有田国際陶磁展 入選(佐賀県県立九州陶磁文化館)
・国民文化祭 美術工芸部門 国民文化祭実行委員会会長賞テーブルウェアフェスティバル 佳作賞 (東京ドーム)
・第6回そば猪口アート公募展 入選(安曇野高橋節郎記念美術館)
・近畿中国四国伝統産業品展 特別企画展 徳島県知事賞放美展 第一席2回、優秀賞1回(県郷土文化会館)   他、日本新工芸展、金沢わんONE大賞、全国伝統的工芸品展入選 大谷焼陶業協会会長日本新工芸家連盟 正会員徳島県美術家協会工芸部委員 徳島県立鳴門高校非常勤講師