正確であることはおもしろくない。
技術と人柄が生み出す味わい深い器。
2022.07.14
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スリップウェアの名手 齊藤十郎
身の回りのものを中心に、当店で取り扱いのあるスリップウェアやロクロ成形の磁器や陶器のほかにも、さまざまな技法に工夫を凝らした幅広い作風をお持ちの齊藤十郎さん。静岡県伊東市にて、作陶されています。
ただの白ではない質感のニュアンスとエッジが際立つ。【別注品】齊藤十郎/白 26cm 丸皿 ¥9,900 税込 / 月額利用 ¥1,188 税込
持った時になぜか心地よいカーブとエッジの引き締め。齊藤十郎/スリップウェア 22.5cm×27cm 角平皿 ギザギザ ¥8,800 税込 / 月額利用 ¥1,056 税込
エッジが腕のみせどころ
こだわりポイントを聞くと、十郎さんはうーん、なんでしょうね…と言いながらも「エッジが腕の見せ所」と語ります。エッジの仕上がりで、もたっとした印象になったり軽やかになったり。齊藤さんのこだわりは「エッジに少しの緊張感」をもたせることなのだそう。
切れそうなほど尖鋭ではないけれど、エッジに緊張感をもたせることで風格がでて料理を格上げしてくれるとのこと。
齊藤さんの器に共通するのは、いままでたくさんの作陶をこなしてきた作家ならではの完成度の高さに加えて、ご本人の飾り気のない人柄が見えること。
食べることが大好きという齊藤さん。料理を盛った時に美味しく見えるように、とリムの形状や余白など計算して作られた器には齊藤さんの大らかな雰囲気が漂っていて、こちらの心も、なんだかほっこりしてきます。
そして、器について「おもしろい」という言葉をよく口にされます。真っ白だったり、正確で均一なかたちは「おもしろくない」。だから、素材や、技法を変え、あえて作り込まないようにしているそう。
もしかしたら、私たちも同じなのかもしれません。完璧すぎる人って、スキがなくて「おもしろくない」。ちょっと抜けていたり、ゆるかったりする人のほうがそばにいて楽しかったりしませんか?
そんなことを思いふけってしまうような魅力たっぷりの愛すべき器が、ここにはありました。
【別注品】齊藤十郎/白 26cm 丸皿 ¥9,900 税込 / 月額利用 ¥1,188 税込
齊藤十郎/スリップウェア 22.5cm×27cm 角平皿 細ストライプ ¥8,800 税込 / 月額利用 ¥1,056 税込
十郎さんの工房と作りかけのスリップウェアたち
全ての作品に無骨さと愛らしいポイントをつける、とってもチャーミングな齋藤十郎さん。当店スタッフ陣とぞろぞろ伺わせていただきました。
齋藤十郎
作陶歴
・1969年 神奈川県生まれ
・1987年 自由の森学園高等学校卒業
・1993年 熊本県小代焼ふもと窯にて井上泰秋氏に師事
・1998年 鳥取県岩井窯にて山本教行氏に師事
・1999年 岐阜県朝日村にて独立
・2004年 静岡県伊東市に移転 現在に至る