飾っておきたくなるような、無骨でかっこいい作品をつくる、備前焼の若手作家 細川敬弘さん。

2022.09.12

細川敬弘 備前焼

元々はお祖父様と作陶するつもりだったのに、急逝されてしまい「一人で試行錯誤しながらつくっている」と、感情をかき乱されるお話をお聞かせくださいました。

 

名工だった祖父の窯を継いだ 備前焼の若手作家、細川敬弘

土の配合や焼き方など、多くの計算や研究を重ねて焼き上げた作品の表情は千差万別。無骨で素朴で、ホッとする温かみがある作品を生み出す細川敬弘さんをご紹介します。

 

備前焼 細川敬弘/自然練込 13.5cm 小皿 備前焼 細川敬弘/自然練込 13.5cm 小皿

さまざまな陶芸家の技法を学び、独自で磨いた作陶の技

田土、山土を独自に研究、そしてブレンドした土作り。また松の木・雑木を見極めた窯焚きなど。さまざまな陶芸家の元へ自分で足を運び勉強しては、試行錯誤しながら磨き上げた作陶技術。一見いびつに見えるその姿は、口当たりや手に取るときの角度まで、緻密に計算を重ねて作り出されています。自然の遷り変りも細川さんには、うつわ作りのヒントになるのです。

作品である備前焼は使えば使うほど味が出てくるので同じものはひとつとない自分だけの器に。

 

小さな小皿ですら、手仕事の風合いが色濃く残り、世界に一枚のクラフト感が感じられます。

 

目が荒く渋い印象のある備前焼ですが、細川さんのこだわりは「なめらかさ」。

テーブルや漆塗りのお盆すら傷つけないよう、とにかく入念になめらかにする。手間はかかるけれど、ここだけは時間を使っても丁寧なものにしたいとおっしゃいます。

口当たりもさながら、大切な家具を傷つけないよう“おしり”までしっとりとヌメやか(?)な触り心地に仕上がっています。

安心して普段使いしてほしいと使い手への配慮が嬉しい。

当たり前のことだけど、手仕事だらけの工程で意外と手を抜きがちなおしり事情にまで

細川さんの優しくまっすぐな性格が表れているようです。

 

男らしい無骨さに加え、新旧ニュアンスの混ざり合う絶妙なセンス感も感じられ、日々使い込むことでまた表情良く育ってくれそうです。

 

地層のようなロマンある、自然の土の表情をそのまま生かした備前焼 自然練込み 地層のようなロマンある、自然の土の表情をそのまま生かした備前焼 自然練込み

藁などの萌えカスがひとつと同じもののない表情となる備前焼 藁などの萌えカスがひとつと同じもののない表情となる備前焼

自然の風合いを残しているため、荒々しい印象の中に、しなやかで繊細なニュアンスもあり、男性的なのにどこか女性的な不思議な印象があります。

使っていけばうつわも使い手に馴染んできます。

「吸湿の強い備前焼ですが、しっかり水に浸してから使って貰えばそんなに怖いもんじゃないんです。あんまり怖がらずに日々使ってほしい。」と優しくつぶやきます。

 

細川さんの備前焼使う前のワンポイント

新品からお使いになる場合は、ご使用前に30分ほど「どぼん」と器全体を水に浸し器に吸水させます。水から出してサッと拭いてお使いください。
ご使用後も汚れをざっと流したら、少し水に浸しておいてから食器用洗剤とスポンジで普通に洗います。これだけでも汚れや匂いが取れやすくなります。

匂いや汚れが落ち切らないと思っても、しばらく経つとなくなっていたりします。
それでも気になる場合は水から浸して火にかけ、沸騰から10分ほど弱火で煮ると匂いや汚れが薄まります。

器が馴染むしばらくの間は上記のように扱いましょう。馴染んでくるとマットな中にも艶が出て、とてもわかりやすくどんどん表情が出てきます。変化を楽しんでみてください!

 

青年と大人の色気のどちらも感じさせる細川さんの備前焼。

自分で味出ししたい方は購入から。

まずは使ってみたい方はサブスク/レンタルから。

ライフスタイルやお好みに合わせてまず一枚お手に取ってみてはいかがでしょうか。

2022年、今冬にさらなる新作を入荷予定です。

 

 

細川敬弘(ほそかわたかひろ)

略歴
・1979 岡山県生まれ
・1999 備前陶芸センター卒業、祖父 竹村永楽のもとで学ぶ
・2000 作陶活動を始める
・2008 やきもの長縄にて個展
・2011  第28 回田部美術館 茶の湯の造形展奨励賞受賞
・2015 東京アメリカンクラブ フレデリック ハリス ギャラリーにて個展
・2016 北京にて個展

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